俺こと、”たびじ” が綴る車のブログ。
稀に見る振り切った車。
ロータスエリーゼ 。
1日レンタルしたらどうなるのか。
さあ、今日も始めよう。
2日がかりの大行事だ。
それでも収穫は大きい。
ほぼ1日、乗ったからこそ、
わかる事がある。
今回はその様子をお伝えしていこう。
そして最後には、
俺からの重要なお知らせがある。
ぜひ、最後まで目を通して欲しい。

レンタルして、
長時間に渡るドライブで、
初めて分かることは多い。
1日あれば、
より日常的な使い方に近づく。
コンビニで駐車場に停めたり、
スタンドでガソリンを給油したり。
そういったアクションは、
試乗だけでは分からない
細かなニュアンスを伝えてくれる。
そしてエリーゼという車の素性を、
より深く知る事ができる。
コンビニ駐車場の段差はNGだ。
給油の際は、
キャップの鍵を壊さないように、
細心の注意が必要だ。
本当に変な車だが、
そこが愛されポイントだ。
恋に落ちれば、
あばたもえくぼと言う。
もっとも印象に残ったことがある。
試乗で得られたイメージと
かなり離れていた部分だ。
それは、フロントセクションの、
意外なほどのどっしり感。
セールスによれば、
これは前輪のサイズが
175から195へと、
幅広になった事が大きいそうだ。
事前に感じていた、
これまでのイメージと違う。
予想したほどヒラヒラと、
カーブをかわすような車ではない。
それはまるで、
アスファルトに
軌道が敷かれているようだ。
フロントタイヤは、
がっしりと、そしてしなやかに
路面を掴んで離さない。
剛性の高いシャシーから、
ダブルウイッシュボーンの
サスペンションから、
絶妙のインフォメーションが
指先に伝わってくる。
太いタイヤは、
重さも反力も増加しているはずだ。
だが、エリーゼのシャシーは、
サスペンションは、
まだまだ、余裕を持って受け止める。
あばれるタイヤをしなやかに
強力に
路面に押し付ける。
その様が、
手に取るように伝わってくる。
動画サイトでよくある
GoProカメラが、
車の側面から
タイヤの挙動を写す映像。
まさにあれだ。
路面の上を踊るかのように
リズミカルに
小刻みに
跳ねるタイヤのイメージが
像を結ぶ。
エリーゼは、
饒舌に濃厚に
俺の体にコネクトしてくる。
凄まじい一体感だ。
パワーアシストのない
ハンドルはドッシリと重い。
駐車場では
ギリギリ許容範囲か。
女性には少し厳しそうだ。
それ以前に、
小柄な体格では
ベストポジションを
取る事が無理だ。
奥さんは、
膝掛けやタオルケットなど
持ち込んで色々試している。
そして、結局
座布団に落ち着いた。
幸運にもオーナーになった暁には、
何かもっとスマートな
アイテムを探す必要がありそうだ。
ま、かようにエリーゼという車は
変なのだ。
普通の車選びでは、
選択肢にすら上がらない。
実際のところ
いろいろ振り切れた
とても良い車だと思う。
あったらベターな
便利アイテムを切り捨てる。
徹底的に
軽量化にこだわった作り方。
素直に畏敬の念を抱く。
内装もメーターパネルも
いたって簡素だ。
チープとすら言って良い。
とてもとても、
700万の車に見えない。
トランクを開けても、
ドアオープナーに触れても、
高級感のカケラもない。
ありとあらゆるアイテムが
手動だ。
マニュアルだ。
手で動かしてやる。
車に乗り込む段階から
もはや儀式と言える。
サイドステップは、
目の前に立ちはだかる
太く高い壁だ。
エンジンスタートにも、
一種独特の
一連のシーケンスを
踏まなければならない。
それは、これから始まる
胸躍る非日常の
ワクワク体験への序章として
相応しい。
だとしても、
いささか面倒を覚えるのは、
今どきのフォルクスワーゲンに
慣れきっているからか。(笑)
ひとつ一つのパーツに
ツッと、手を触れてみる。
例えばキーシリンダーに
キーを差し込み、
捻って回す時の感触。
例えば、ヘッドライトを
点けるために
クリックするボタン。
その時、思わず
プライスタグを
思い出さずには
いられない。
パーツのクオリティは、
まるで軽自動車のそれだ。
ただ、ここで
誤解をしてはいけない。
俺は、この車が
ぼったくりだと
考えてはいない。
そもそも、
ポリシーが違うのだ。
コストをかける部分が違う。
例えば、ドアを開いたとき、
そのドアを支える
ボディーとのつなぎ目がある。
そのヒンジの部分に
目を留めて欲しい。
見たこともないような
アルミの塊が、
大きな蝶番を形作っている。
素材フェチ、造形フェチ、
金属加工フェチ。
そんなマニアを、
悶え狂わせるような、
見たこともない素敵な部品が
使われている。
俺の、俺たちの
いろいろなこだわり心を
大いに満足させてくれる。
そう、この車は見える所を
厚化粧などしない。
ユーザーに媚びへつらうことなど
しないのだ。
あえてしないと言うよりも、
そんな事は意識にすらない。
そもそも関心がない。
さあ、次回はエンジンについて
お伝えしていこう。
そして、重要なお知らせ。
LINEグループを作成した。
名前は、「星空のくるま会」
エリーゼ のような、
稀で振り切れた車について、
熱く語りたい人に向けた
グループだ。
この記事へのコメント
Aventa
そこに奥さんも運転されているのが、またステキです!!
>コストをかける部分が違う。
そうですよね。まさにココだと思います。
外装がFRPでその内側がすべてアルミで1t切る車重を実現し、
このエロいまでに美しいいデザインと抜群の走りが
1,000万円以下で実現しているのは、コストのメリハリが
効いている証拠だと思います。
そして、LINEグループの開設、おめでとうございます!
今後の発展が楽しみですね!
たびじ
エリーゼに興味を持ったキッカケは、アヴェンタさんから頂きました。なのでとっても感謝しています。
実は意外と平常心でレンタルして乗れてました。それは一千万円のラインを超えていないからかも知れませんね。
そしてどんな車でも、1台ですべての要望を満たすことは、できないのだと再確認しました。
多くの車たちがつまらないのは、欲張りに原因があるのでしょう。一度に二兎を追いかけてますから。
だからこそ、すべてを割り切ってとんがった車、エリーゼの価値が光りますね。